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執筆者の写真智史 廣瀬

日本刀との出逢い 4

更新日:5月20日



だいぶ間が空きました。

姫路お刀同好会から、兵庫支部に行く方が増え、10人を超えました。


本来は会が終わったら「じゃあまた来月!バイバーイ!」になるのですが、なにしろ鑑定会に参加した最初の頃は、右も左もわかりません。


帰り道、「自分にはやはり、刀を観る目が無いのだろうか」と懊悩することもしばしば。


自分がそうだったので、少しでも皆さんの心労を和らげようと、2次会を設けております。


そこで、「今日はどの刀が自分にとって一番響いたか」「どうしてその刀が響いたのか」ということを文章化して話して頂きます。もちろん、専門的な用語など求めませんし、格の低い刀に惹かれたからといって、それが悪いわけでもない。


皆で、「ああ、そういう目で刀を観てたんだ」という、多角的な視点を持ってもらうこと。

そして、一人で悩まないことを主眼に行っております。

…女性が多いので、少しお高い会場を使っております。私の懐具合が(ゲフンゲフン)…。


さて、僕の話に戻ります。

兵庫支部に入会しましたが、こちらは岡山支部と比べてかなり格式が高い。

皆さん、仲は良いのですが、節度といいますか、礼儀についてはある程度のものが求められ、会の雰囲気も程よい緊張感で、僕にとって非常に心地よい空間でした。


で、初めて兵庫支部に伺った時のことです。


いきなりT先生に、初対面にもかかわらず、「やぁ!将来の幹部候補生がやって来たな!」と、握手を求められたのです。


T先生が、僕の何処を見初められてそのように言ってくださったのかは未だに謎ですが、あたたかく受け入れていただけたことで、緊張が非常に楽になったのを覚えております。


ここから、月に1回の神戸通いが始まりました。

個銘あたりは半年くらいからちょこちょこ出ていたものの、やはり観ている数が違います。

毎回打ちのめされて、帰っては復習して、また打ちのめされる。そんな月日が続きました。


そして、姫路でスタートした鑑定会から1年6か月。

あれは名古屋支部との交流会でした。


初めて、天位を獲りました。


並んだ刀は、もう、大名刀としか言いようのない素晴らしいもので、一本だけ、全く分からないものがあり、「そういえば、本に書いてあった、アレじゃないの!」と入れてみたら”当たり”で、まぐれ以外のなにものでもありませんでしたが、全国的に有名な目利きである岡山支部のM氏を破っての天位。


なんだか、夢のようでした。


さて、まぐれでも天位を獲った後、環境はガラリと変わりました。

次回はその辺のことについて語っていきたいと存じます。


令和六年5月19日

廣瀬智史 かく

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